いる問題は解決したことにはならないのよ」
「これが一生つづくわけじゃないんだ」と僕は彼女の背中に手をあててc言った。「いつか終る。終ったところで僕らはもう一度考えなおせばいい。これからどうしようかってね。そのときはあるいは君の方が僕を助けてくれるかもしれない。僕らは収支決算表を睨んで生きているわけじゃない。もし君が僕を今必要としているなら僕を使えばいいんだ。そうだろどうしてそんなに固く物事を考えるんだよねえcもっと肩のカを抜きなよ。肩にカが入ってるからcそんな風に構えて物事を見ちゃうんだ。肩のカを抜けばもっと体が軽くなるよ」
「どうしてそんなこと言うの」と直子はおそろしく乾いた声で言った。
彼女の声を聞いてc僕は自分が何か間違ったことを口にしたらしいなと思った。
「どうしてよ」と直子はじっと足もとの地面を見つめながら言った。「肩のカを抜けば体が軽くなることくらい私にもわかっているわよ。そんなこと言ってもらったって何の役にも立たないのよ。ねえcいいもし私が今肩の力を
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